メニエル病は、30代40代の女性に多い病気です。メニエルの症状は、難聴、耳鳴り、回転性のめまいの他にも吐き気や不安感を伴うことも。
こういったメニエル病の症状は、内耳内リンパ水腫に起因すると考えられています。
内耳は、「内リンパ液」と「外リンパ液」という2種類の内耳液で満たされており、内リンパ液は「膜迷路」と呼ばれる膜構造の内側にあります。
「内リンパ水腫」とは、膜迷路内腔にリンパ液が過剰に貯留した状態です。メニエル病の主症状は、その内リンパ液が膜を押し広げたり、膜が破れて内リンパ液が外リンパ液に混入することで、感覚細胞が刺激され、聴覚障害やめまいが起きると考えられています。
メニエル病の治療では薬物療法が主で、症状の種類や程度に合わせて、利尿剤、抗不安剤、制吐剤、漢方薬などが併用されます。
浸透圧利尿剤に分類される「イソバイド」は経口液剤であり、メニエル病に適応を持ち、消化管から吸収されて血清浸透圧を高め、利尿作用、内リンパ圧低下作用等により、内リンパ水腫を改善すると考えられています。メニエル病の急性期のほか、発作予防を目的として継続処方されることもあります。
イソバイドは独特の酸味、甘味、苦味があり、とっても服用しにくい薬剤です。一般には、冷水で2倍から5倍程度に薄めて服用するように指導されますが、それでも飲みにくいと訴える患者さんも少なくないようです。飲みやすくするために、レモンの絞り汁をかける、氷などで冷やす、シャーベット状にして服用するといった方法があります。
めまいの薬's archives
メニエル病の薬;イソバイド
続・めまいの薬
前回に引き続いて、メニエルの薬のめまいの薬についてご紹介します。
今回のメニエルの薬は、以下の薬は主として内耳障害が原因としためまいに効果があるとされている薬です。
これらのメニエルの薬の効果としては、内耳の血流を促進、内耳のリンパ液を正常化といった2点の改善の効果が見込まれ、めまいの症状の改善をめざします。
◆ATP <製品;アデホス薬>
脳や内耳の血流量を増大させ、エネルギー代謝を高める作用があり、特にメニエル病や内耳障害が原因のめまいに用いられる薬です。
尚、副作用はほとんどありません。
◆カリジノゲナーゼ <製品;カリクレイン、カルナクリン、サークレチン薬>
内耳の血管を広げることによって内耳循環の改善を目指し、特にメニエル症候群の症状を和らげる作用もあります。
こちらも副作用はほとんどないようです。
◆メシル酸ベタヒスチン <製品;メリスロン薬>
内耳の血流を改善し、めまいの症状の改善を目指します。メニエル病をはじめとする、めまいの治療に使われることが多く、こちらも副作用の少ない安全性の高い薬ですが、胃潰瘍や喘息の病気をお持ちの方には、症状を悪化させる恐れもありますので専門医の指示に従って服用する必要があります。
◆塩酸ジフェニドール <製品;セファドール薬>
平衡感覚に関わる神経の働きを調整し、血液の流れを改善する働きがあります。内耳障害が原因のめまいに用いられる事が多い薬です。
こちらも副作用の少ない薬ですが、個人差もあり、若干ですがふらつき感や不安定感を感じることがあるようです。
めまいの薬
メニエル病の症状である、めまいの治療には様々な薬が使用されます。
例えば主だったところでは、副腎皮質ステロイド薬、脳循環代謝改善薬、ビタミンB12(メチコバール)、抗不安薬(安定剤)、抗血小板薬、漢方薬などが挙げられます。
◆β刺激薬 (製品;イソメニール薬)
脳や内耳の血流を改善したり、内耳液を正常化する作用があります。
副作用として人によっては、動悸を起こす事があるようです。心臓病や高血圧、糖尿や甲状腺の病気など持病を持っている方は、服用中の薬を医師にきちんと伝えて、相談した上で服用したほうがよいでしょう。
◆抗ヒスタミン薬 (製品;トラベルミン薬、ドラマミン薬など)
めまいや嘔吐に関係のある神経を鎮める作用があります。
船酔い・車酔いなどの動揺病に効果がある他、メニエル病の治療に使用することもあります。
こちらの薬の場合、副作用として口の渇きが多いようです。加えて服用後は眠くなることがあるので、服用後は車の運転などは控える必要があります。
(※ 尚「緑内障」や「前立腺肥大」の方には適しませんので、その旨を医師にしっかりと伝えてください。)
◆浸透圧利尿薬 (製品;イソバイド薬)
イソバイドは、リンパ液の排出を促進し内リンパ水腫の改善を促す作用があります。
メニエル症候群の治療に使用する以外にも、眼圧や脳圧を下げる目的で使用する事もあります。副作用はほとんどありませんが、人によってはまれに、吐き気や下痢や頭痛をひき起こすことがあるようです。

